ライプニッツ

Gottfried Wilhelm Leibniz

1646年7月1日 — 1716年11月14日
神聖ローマ帝国ライプツィヒ生まれ

略歴

ライプツィヒ大学の道徳哲学教授の子として生まれる。幼少から父の書斎でラテン語や古典を独習し、15歳でライプツィヒ大学に入学。哲学・法学を修め、17歳で学士号、20歳で法学博士号をアルトドルフ大学で取得した。アカデミアには進まず、政治・外交の世界に身を投じた。

マインツ選帝侯の外交顧問として活動し、パリへの旅(1672〜1676年)では当代の数学者・科学者と交流し、ニュートンとは独立して微積分法を発見した。1676年以降はハノーファー宮廷の顧問・図書館長として生涯を終えた。数学・物理学・論理学・哲学・神学・歴史学・外交に及ぶ広大な活動をおこない、後世に多大な影響を与えた。

主要著作

『モナドロジー』について

ライプニッツ晩年の1714年に書かれた短い論考(90節)で、その形而上学の体系を簡潔にまとめたものである。フランス語で書かれ、生前には刊行されなかった。「モナドロジー」という題名も後世の編者によるものである。

宇宙の究極の構成要素として「モナド」(単子)という概念を中心に置く。モナドは延長も形もない精神的な単純実体であり、部分をもたない。モナドには「窓」がなく、外から何かが入り込むことも出ていくこともない。にもかかわらず、すべてのモナドは互いに調和する——これを可能にするのが「予定調和」という神の配慮である。私たちが見ている延長をもつ物体は、モナドの複合体として現象するものであり、真の実在ではない。

この書に沿って「物」を定義するとすれば

ライプニッツにおいて、私たちが「物」と呼ぶ延長をもつ物体は、複合体として現れる。しかし複合体は単純なものの集まりにすぎない。真に実在するのは部分をもたない単純な実体——モナドである。物とは現象であり、その背後にモナドという真の実在がある。

定義文

『物とは、単純実体すなわちモナドの集まりとして成立する複合体であり、各モナドが宇宙を自己の観点から表現することによって知覚に与えられるものである。』

延長をもつ物体は複合体であり、複合体は単純なものの集まりにほかならない。単純なものとはモナドである。モナドには延長も形もなく、窓もない——外から何も入らず、何も出ない。各モナドはただ内なる原理によって変化し、それぞれが宇宙全体を固有の視点から表現する。モナド同士は直接作用し合わないが、神による予定調和によって互いの表現が一致する。私たちが物として知覚するものは、このモナドの集まりが知覚に与える現象である。物はモナドそのものではなく、モナドの表現活動が知覚として現れたものである。

生没年・略歴は一般的な資料に基づく。